平成8年4月1日
富士通株式会社

「第5回 地球環境大賞」を受賞!!

当社は、3月25日、地球環境保全に貢献した企業・団体を表彰する「第5回地球環境 大賞」の「大賞」を受賞いたしました。

この賞は、日本工業新聞社主催・(財)世界自然保護基金日本委員会(WWF-JAPAN) の協力と、通産省、環境庁などが後援する顕彰制度(H3年設立)による、最も優れた企業に贈られる賞です。
「環境に配慮した製品開発と自社製品の廃棄処理・再利用のためのリサイクルシステ ムの構築、海外関係会社と一体化した環境保全計画の策定、また、環境情報を交換しあ う海外情報ネットワークの展開」という点が受賞の対象となりました。
当社の地球環境問題に対するワールドワイドでの広範で積極的な取り組みが高く評価 されたものです。
平成6年(第3回)にも同賞の「優秀貢献企業賞」を受賞しており、同賞設立以来、 当社が初めての2回目の受賞となります。
なお、贈賞式は、秋篠宮ご夫妻のご臨席のもとに4月8日に行われる予定で、関澤社 長が出席いたします。


大賞授賞式の模様

[要 旨]

今や環境問題は、21世紀に向けてかけがえのない地球を守るため、いよいよ重大と なってきており、もはや環境問題への配慮なしには企業は存続し得ない状況になってい ます。
そこで、富士通では、いち早く地球環境保全を経営の重要課題の一つに位置付けるとともに、企業活動のあらゆる面で環境との調和を図っていくため、社内の全部門はもとより海外を含めたグループ各社と一体となって、多面的かつ総合的に取り組んでいます。
また、富士通には、環境問題に応える新しい技術・ノウハウがあり、かけがえのない地球環境に配慮した数々の製品を生み出しています。

  1. ワールドワイドな環境保全への取り組み推進
    (1) 海外グループ環境問題連絡会議の発足・推進
    1993年に富士通が中心となり、国内の製造主体の関係会社34社で構成する「関係会社環境問題連絡会議」を発足させましたが、さらに海外拠点(海外の関係会社)とも一体となって推進していくため、95年に「海外グループ環境問題連絡会議」を発足〔95年11月(注参照)〕させ、海外グループとしての共通方針・課の決定、行動計画の策定・具体的推進及び各拠点の取り組み状況や環境技術の情報交換を推進しています。

    (注)第1回:主要16拠点(米国:6拠点、アジア:5拠点、欧州:5拠点)が参加

    今後は、本会議を定期的に開催し、地域別会議(米国・欧州・アジア/オセアニアの3地域)をその前後に開催していき、グループ全体での環境問題への取り組みをさらに強化・推進していきます。

    (2) 海外環境情報ネットワークによるタイムリ-な環境情報の発信
    世界中の富士通グループを結ぶ環境情報ネットワークを94年12月に構築し、このネットワークを通じて、現在、17カ国・47拠点間で環境方針や各国の環境法規制などの環境情報のタイムリーな発信・交換を行っています

    (3) 富士通グル-プ環境技術展の開催による技術交流
    海外拠点も含めたグループ各社の環境関連技術を一堂に紹介した「富士通グループ環境技術展」を94年に引き続き、95年も開催しました。本技術展は、地球環境問題に対応したグループ各社の環境技術を紹介し、グループ内での有効な技術交流や環境意識の高揚を図ることを目的としています。海外拠点も含めて20社が計42点を出展し、社内・関係会社・海外拠点の役員/従業員を始め、環境庁や神奈川県などの行政関係者も多数来場され、計 2,000名以上にも及びました。
    今後は、国内外を含めた顧客などにも対象を拡大して定期的に開催していく計画。

    (4) 全世界の富士通グル-プを対象とした富士通環境貢献賞の創設
    環境保全に関して優れた成果を挙げた活動を表彰する「富士通環境貢献賞」を95年8 月に創設しました。この制度は、グループ各社の環境保全活動における意識向上と取り組みの推進を図るため、全世界の事業所・グループ・個人を対象として年1回表彰するものです。

    <第1回受賞テーマ(5件)>

  2. 製品への環境配慮の取り組み推進
    (1)富士通リサイクルシステムの構築と運用
    本リサイクルシステムは、当社廃製品の適正な廃棄処理、廃部品の再利用および廃棄物の低減を目指して全国規模で展開するものです。
    このシステムを技術的に支援する「リサイクルテクノセンター」、全国の営業部門からの廃製品を回収/保管する「収集ターミナル」およびリサイクルを専門に行う「リサイクルセンター」とで構成されています。
    このうちの本リサイクルシステムの中核をなす「リサイクルテクノセンター」は、94年3月に川崎工場内に設置され、廃製品の解体・分別、有価物のリサイクル、およびリサイクル技術の開発・技術移転(リサイクル・センター、製品設計部門へ)を行っています。

    [具体的事例]

    1. コンピュータケーブルのリサイクル
    2. ICトレー、スティックのリサイクル
    3. 磁気ディスク装置部品のリサイクル

    (2)環境に配慮した製品の開発推進

    1. リサイクル性向上と省エネルギー化を図ったノート型ワークステーション
    2. 省電力化を実現したデスクトップパソコン
    3. プラスチックのリサイクルに配慮したキーボード
    4. オフィス用紙の再利用を可能にした消色システム
    5. リサイクルを考慮した包装技術の開発

  3. 基本方針・行動目標に基づく取り組み推進
    (1)環境憲章・行動計画
    当社では、いち早く地球環境保全に対する経営方針を「環境憲章」として明確化し、社内外に対して環境保全に積極的に貢献していくことを宣言しています。
    また、この「環境憲章」に定めた事項を具体的に実践していくため、各対策ごとの数値目標などを定めた「環境行動計画」を策定しています。

    (2)環境管理システム構築/監査の推進
    90年より独自の環境管理評価制度をスタートさせて環境管理の向上を図ってきましたが、96年7 月に発効が予定されているISO 環境管理規格に対応するため、現在、このISO 規格に基づく環境管理システムの構築及び環境監査の実施を推進しています。なお、95年9 月には、沼津工場がコンピュ-タのソフト/ハードの開発製造部門としては国内で初めて、外部監査機関による英国環境管理規格(BS7750) の認証を取得しました。他工場でもシステムの構築を進めています。

    (3)環境啓発の推進
    環境保全の推進には、従業員一人ひとりの意識の高揚と実行が不可欠との認識から、さまざまな形で環境啓発を行っています。

    1. 環境教育の実施
    2. 広報活動の充実
      • パソコン通信を活用した「環境情報サービス」の実施
        「富士通全社パソコン通信サービス」に「環境情報サービス」を開設し、富士通及びグル-プ各社の幹部社員や一般従業員がそれぞれの立場で、今何をすべきかを考えてもらえるように、タイムリな各種環境情報(取組状況、国内外の環境関連法規動向、環境行事情報等)の提供を94年2月より実施しています(情報提供数:95年度実績50件)。今後は、インタ-ネットの活用によって社内及び社外への情報発信をさらに充実していく予定です。

      • 環境広報誌の発行
        富士通及びグループ各社の環境に関するトピックスや情報を広く知らせ、環境問題への理解を深めてもらうため、定期的に環境広報誌(名称:エコプラザ)を発行(創刊:94年9月)し、社内、関係会社及び海外拠点(英訳版)の役員、幹部社員及び一般従業員へ配付しています(計:3,000 部/号)。

  4. その他の実施事項
    (1) 環境啓発ポスター
    (2) 環境パンフレット
    (3) 社外環境関連展示会への出展協力
    95年度の主な実績


プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。