6. その他事業遂行上のリスク
事業遂行にあたって、当社グループは認識するリスクを排除するために最大限の努力を行っておりますが、全てにおいて望ましい結果を実現できる保証はありません。具体的には次のようなリスクが存在します。
6-1. 製品やサービスの欠陥や瑕疵に関するリスク
当社グループでは、品質をコアバリューの一つに掲げ、製造段階だけではなく開発設計を含めた品質の向上や、外部購入品の品質管理強化を進めておりますが、ソフトウェアを含む当社製品において、欠陥や瑕疵等が発生する可能性は排除できません。また、システム構築などのサービスについては、ソフトウェアのモジュール化や開発の標準化、セキュリティ対応の強化等による品質向上に努めておりますが、当社グループのサービスにおいて瑕疵等が発生する可能性は排除できません。特に社会システムに関しましては、2005年11月の東京証券取引所でのシステム障害をきっかけとして、システムの運用環境、ソフトウェア、ハードウェアのシステム全般に係る瑕疵等について、お客様と協働で点検を実施してきておりますが、瑕疵等が発生する可能性を完全には排除できません。このような製品およびサービスの欠陥、瑕疵等が発生した場合、製品回収や補修、システムリカバリー作業や、お客様への補償、機会損失等が発生し、当社グループの売上および損益に悪影響を及ぼします。
6-2. プロジェクト管理についてのリスク
システム開発においては、開発規模の大型化とお客様の要求の高度化、オープン化の進展によるシステムの複雑化が進み、開発の難易度がますます増大しております。同時に競争の激化により、価格低下圧力が格段に強まっております。これらに対し、お客様との契約のあり方を見直すとともに、営業・SEのビジネスプロセスの標準化を進め、商談発生時からプロジェクトの進行を通じてリスク管理を行い、不採算プロジェクトの新規発生を抑制しております。併せて損失の引当も適時に実施しております。さらに、システム開発の工業化などコスト競争力の強化にも努めております。しかしながら、これらによっても、不採算プロジェクトの発生を完全には防止できない可能性があります。
6-3. 投資判断に関するリスク
IT業界においては、競争力維持のため、多額の研究開発投資、設備投資、および事業買収が必要な場合があります。従って、この投資行動の成否は、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼします。当社グループでは、投資にあたって、市場動向やお客さまのニーズ、当社技術の優位性、買収先の業績、当社グループの事業ポートフォリオなどを勘案して決定しておりますが、当社グループが有望と考えた市場や技術、または買収先が、実際には想定ほど成長しなかったり、需給悪化や価格下落が予想以上に早く起きる可能性があります。特に半導体設備投資は、多額の資金が必要であることに加え、製品サイクルが短く、市況の変化や他社との競争が特に激しいことから、大きなリスクが存在します。当社グループでは、所要変動に応じて投資を複数段階に分けて行ったり、事前にお客様と提携するなど、リスクを軽減する努力をしておりますが、常に投資から十分なリターンを得られるとは限りません。
6-4. 知的財産権に関するリスク
当社グループは、他社製品と差別化できる技術とノウハウを蓄積してまいりましたが、当社グループ独自の技術とノウハウの一部は、特定の地域では法的な制約のために知的財産としての十分な保護が受けられない場合があります。そのため、第三者が当社グループの知的財産を使って類似製品等を製造、販売するのを効果的に防止できない可能性があります。
また、他社が、類似もしくはより優れた技術を開発した場合、当社グループの知的財産の価値が低下する可能性があります。また、当社グループでは他社の知的財産権を侵害することのないよう、社内規定の整備や製品出荷前のクリアランス調査の徹底などを行っておりますが、当社グループの製品または技術について、他社の知的財産権を侵害しているとされ、使用料支払いや設計変更費用等が当社グループの損益に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、従来より従業員の発明に対して、職務発明補償を積極的に行い、今後も特許法改正に基づいた職務発明補償を実施いたしますが、補償評価に対して発明者から訴訟を提起されるリスクがあります。
6-5. 人材に関するリスク
当社グループの成長と利益は、人材に大きく依存します。従って、優秀な技術者やSE、管理者など、必要とする人材を採用、育成することは当社グループにとって重要であり、このような人材を採用または育成することができない場合、当社グループの成長や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。
6-6. 環境汚染に関するリスク
当社グループでは、「FUJITSU Way」および「富士通グループ環境方針」のもと、環境負荷の低減に努めておりますが、事業活動を通じて環境汚染が発生しないという保証はありません。また、当社グループ工場跡地において、土壌や地下水の調査および浄化活動を行っていますが、今後新たな汚染が判明しないとも限りません。このような環境汚染が発生または判明した場合、浄化処理等の対策費用が発生し、当社グループの損益に悪影響を及ぼします。
6-7. 情報管理に関するリスク
お客様やお取引先の個人情報や機密情報の保護については、社内規定の制定、従業員への教育、業務委託先も含めた指導等の対策を実施しておりますが、情報漏洩が全く起きない保証はありません。万が一、情報漏洩が起きた場合、当社グループの信用は低下し、お客様に対する賠償責任が発生するおそれがあります。
6-8. 格付けなど当社グループの信用に関するリスク
外部の格付け機関が当社グループに対して発行する格付けは、資金調達に大きな影響を及ぼすとともに、お客様と取引する際の信用情報として使われることがあります。収益計画の未達や財務状況の悪化等の理由によりこれらの格付けが引き下げられた場合、当社グループの資金調達に影響を与えるほか、入札等、取引参加において不利になる可能性があります。
